ETF備忘録

ETFについて調べてことを記録。投資なのだから、手数料よりもパフォーマンス。

原油ETFのパフォーマンス比較

原油ETFの年間リターンの比較

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パフォーマンスは意外とばらつきがある。

原油ブル、原油ベアは当然としても、他の3つもそれなりに異なる。

原油が下がっているのでベアが最もパフォーマンスが良いが、原油が上がった時のために投資するETFとしては、WTI原油が最もパフォーマンスが良い。

 WTI原油価格連動型ETF|シンプレクスETF

原油ETFの月次リターンの比較

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原油ブルが所々、すごいパフォーマンスを出すので手を出したくなってしまうが、年間の下落率を考えると手を出しがたい。

 ETFS原油に空欄があるのは、月末に売買が無い月があり、測定不能だったため。売買が少なすぎる。

原油ETFをどのように使うか

そもそもどのETFもパフォーマンスは良くない。比較的短期で勝負するような使い方が適切そう。

原油ETFの比較、どれがおすすめなのか

原油ETFを比較した結論

原油上昇予想なら1671WTI原油、原油下落予想なら2039原油ベアETNがおすすめ。

パフォーマンスと流動性の観点から判断。

原油ETF・ETNの一覧

  • 1671 WTI原油価格連動型上場投信
  • 1699 NEXT FUNDS NOMURA原油インデックス連動型上場投信
  • 1690 ETFS WTI 原油上場投資信託
  • 2038 NEXT NOTES 日経・TOCOM 原油 ダブル・ブル ETN
  • 2039 NEXT NOTES 日経・TOCOM 原油 ベア ETN

 

正式名称は長いので、以下とする。

  • 1671 WTI原油
  • 1699 NOMURA原油
  • 1690 ETFS WTI
  • 2038 原油ブルETN
  • 2039 原油ベアETN

 なお、原油に投資するために先物口座を開くのは難易度が高い。原油に投資できる投資信託もあるが、ETFと比べてメリットが特にない。

上昇予想でWTI原油(1671)を選ぶ理由

まず、消去法で原油ブルETNとETFS WTIは消える。

 原油ブルETN(2068)はパフォーマンスが悪すぎる。

2014~2016年の3年で見ると、WTI原油:-29.8%、-45.4%、+9%に対し、原油ブル:-61.1%、-77.3%、+2%。上がっても下がっても原油ブルのパフォーマンスが悪い。

2倍の動きは魅力があるが、上がっても下がっても負けるのではメリットが薄い。

なお、WTI原油は3年でー61%、原油も下落していて十分に悪いが、原油ブルはー91%。1/10になってしまっている。

ETNなのもマイナス。ETNは債券であり、リーマンショックでリーマンが潰れた時のように、発行体が潰れるとその債券が紙くずになるリスクがある。

 

ETFS WTI(1690)は1日数百万円しかできず、数億円の売買代金がある他商品と比べて流動性が無さ過ぎる。

WTI原油(1671)とNOMURA原油(1699)の比較

WTI原油(1671)とNOMURA原油(1699)が残るが、売買代金、パフォーマンスともにWTI原油(1671)が若干上。

 

年間パフォーマンスの比較

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どちらも下がっており、年度により勝ち負けあるが、通算ではWTI原油(1671)が上回る。 

 

原油ETFの売買代金の比較(1日平均)

 

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以上より、WTI原油(1671)がパフォーマンス、売買代金共にも上回るので、このETFを投資対象とする。

 

こちらがWTI原油ETFの商品ページ。

WTI原油価格連動型ETF|シンプレクスETF

 

下落相場では原油ベアETN(2039)

下落相場に対応するのは原油ベアETN(2039)のみ。

売買代金も1日2億円以上ある。

気になるのは、2016年はWTI原油(1671)が9%上昇しているが、原油ベアETNは-45%と-1倍を大きく越えて下がっている点。先物コンタンゴでもっと良いパフォーマンスが出るのではと思ったが。

 

金ETFの比較

投資に使える金のETF

純金上場信託(1540)かSPDRゴールド(1326)で良い。

個人的にパフォーマンスが安定して良いSPDRゴールド(1326)。

売買代金が大きい純金上場信託か、パフォーマンスが少し良いSPDRゴールドを選ぶかは個人の趣味の問題。

ETFは他にもいくつかあるが、他は明らかに劣る。

金のETFの一覧

  • 1328 金価格連動型上場投資信託
  • 1326 SPDRゴールド・シェア
  • 1540 純金上場信託
  • 1683 国内金先物価格連動型上場投信
  • 1672 ETFS 金上場投資信託

5本あるが、前述の2つで良い。

流動性の比較

ETFの日次平均売買代金の比較はこのとおり。

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右2つの国内金先物価格(1683)とETFS金(1672)はほとんど売買がされておらず、投資対象にならない。

 

金価格連動(1328)は年々売買が減っている。

また、このETFは仕組債に投資をしている。仕組債の発光体が潰れたときに仕組債が紙くずにならないかという不安がある。

あえてこのETFを選ぶ理由がない。

 

純金上場信託(1540)とSPDRゴールド(1326)は共にそれなりに流動性がある。

どちらも数百万円程度の売買なら、全く問題がない板であるが、絶対額で比べれば、純金上場信託(1540)が1位。

 

パフォーマンスの比較

ETFのパフォーマンスの比較はこのとおり。

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 明らかにパフォーマンスが悪いのが、金価格連動(1328)と国内金先物価格(1683)。前者は仕組債であり、後者は先物であり、金現物に投資できるETFがあるのに、あえてそうではないETFに投資する理由はないだろう。

 

その他3つを比べると、ETFS金とSPDRゴールドが五分だが、ETFS金はほとんど流動性がないので投資できない。

若干パフォーマンスが落ちるが、そんなに悪くないのが純金上場信託(1540)。

 

厳密には基準価額で比較すべきだけど、データを取るのが大変なのと、そもそも基準価額で売買できないので、終値で代替。

パフォーマンスでは、SPDRゴールド(1326)が選ばれる。

 

どの金ETFに投資をするか

純金上場信託(1540)とSPDRゴールド(1326)の2択。

 

純金上場信託は、現物の金と交換ができる仕組になっているが、手数料も高いので現実的に金に取り替えることはないだろう。金に交換できるという安心感があるといった所か。

 

SPDRゴールドは海外ETFだが上場している。世界全体での純資産はSPDRゴールドが圧倒的に大きい。

 

この2本ならどちらでも良く、問題なく金に投資することができる。

 

SPDR ETFs 日本 - SPDR® ゴールド・シェア (GLD US · 1326 JP)

 

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